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Paper College  ~医療・福祉・社会等 講座~

☆医薬情報

 

かまた会 (会報誌VOL.13より資料より引用)

「薬に関する問題 」

 

執筆者

医学博士 薬剤師 臨床検査技師 第一級環境管理士

山田正明

 

 

Q1,「くすり」に関する次の質問の正しい答えを1つだけ選んでください。

 

1.「くすり」は、薬にも毒にもなる。

a. はい  b. いいえ

 

2.薬のことを医薬品医療機器法(旧薬事法)で何と呼んでいますか。

a.薬物  b.医薬品  c.薬品

 

 

 

質問の回答・解説 .

1・  答 a.

 

「クスリ」の逆読みは「リスク」であるように、薬には副作用がつきものです。

一方「薬学」を「毒学」と呼ぶ場合がありす。一般に副作用というときには、その薬の普通に使う量を正しく用いても現れ、不要で好ましくない作用のことをいいます。

薬の直接的な副作用には、その薬が本来持っている有害作用によって起こる「毒性作用」と、その薬に過敏性を獲得している人だけに起こる「過敏性副作用」があります。

例えば、抗菌薬のストレプトマイシンを用いて難聴やめまいが現れるのは毒注作用であり、一方、同じ抗菌薬のペニシリンを用いて発疹がでたり、アナフィラキシーを起こすのは過敏性肩副作用です。

薬の使用により、皮膚病(じんましん、発赤、湿疹など)、鼻炎、喘息などの症状が現われた場合を一般に薬物アレルギーといい、ショックを主徴とする場合はアナフィラキシー(唖吐、じんましん、呼吸困難、 さらに低血圧状態になって意識を失うことがある)と呼ばれています。薬物のアレルギーを起こしやすい薬としては、抗生物質製剤、解熟・鎮痛薬などがあり、特にアスピリンの使用による「喘息発作」を生じることがあります。

 

 

〇「出曲(くすりの適正使用協議会編2012

「くすり教育のヒント ~中学校学習指導要領をふまえて~」  薬事日報社

 

 

 

2.  答 b.

 

21 薬に関する用語

(1)医薬品・・・・法律用語

(2)薬品・・・・・物品の種類の1 つとしての呼び名で、 食品、衣料品などと並ぶ用語

(3)薬物・・・・・ 主として学問上の用語であって、人または動物の機能に対して何らか作用(薬理作用)をもった物質という意味であり、薬の作用に着目して呼ぶときの用語

(4)薬剤 ・・・・・医獅の処方せんによって、薬局で調剤してもらう調剤薬、または錠剤、アンプル入り注射剤などのように、そのまますぐ使えるような形態に整えられた薬(製剤薬)を呼ぶときの用語

 

22 薬とは

薬のことを法律では、医薬品と呼んでおり、その定義が医薬品医療機器法(旧薬事法)で以下のように 示されています。

 

1・日本薬局方に収められているもの <内容>日本薬局方とは、主要な医薬品に関する法律的な強制力を持った基準書(公定書)のことで、アスピリンをはじめ生物学的製剤(予防用のワクチン、治療用の免疫血清など)、抗生物質製剤、血液製剤(血液を原料とする製剤)、放射線医薬品(ラジオアイソトープを含む製剤)などが日本薬局方に収められている。市販薬にも用いられている。

 

2・人または動物(人が生育している家畜類)の疾病の診断、治療または予防に使用されることが目的とされるものであって機械器具等(機械器具、歯科材料、医療用品及び衛生用品)でないもの(医薬部外品を除く) <内容>「疾病の診断に用いられる医薬品」には臨床検査薬で胃の検査に使われるバリウムや血液検査薬、尿検査薬などがある。「予防に使用される医薬品」としてはインフルエンザワクチンや麻疹ワクチンなどである。
3・人または動物(人が飼育している家畜類)の身体の構造または機能に影響を及ぼすことが目的とされているものであって、機械器具ではないもの(医薬部外品及び化粧品を除く) <内容>「人または動物の身体の構造または機能に影響を及ぼすことが目的とされているもの」とは、病気の治療や予防などを目的とするものではないけれども、身体の構造や機能に作用して影響を与えることが目的とされているもの、ということである。 例えばビルのような避妊薬である。妊娠は病気ではないけれども肺がんを抑えて妊娠を抑制する。つまり身体の機能に影響与えることを目的としている。他に発毛剤があげられる。
23 薬の分類

(1) 医療用医薬品

医師の診察を受けた後に薬局で受け取る薬。 医師が患者の症状に合わせて処方する。保険適用。

分類 1・新医薬品(先発医薬品)内容 <内容>すでに製造又は輸入の上承認を与えられている医薬品と有効成分、分量、用法、用量、効能、効果などが異なる医薬品として、厚生労働大臣がその製造承認の際、支持したものと定義されている。

2・後発医薬品(ジェネリック医薬品) <内容>新医薬品(先発医薬品)の特許期限が切れた後、新医薬品(先発医薬品)と同じ有効成分で同等の効能があると厚生労働大臣が許可した薬。